火災現場のリフォーム・リノベーション

火災現場のリフォーム作業

火災に遭った住宅を、また住めるような元の状態に戻すには多くの場合、リフォームまたはリノベーションが必要です。いずれにするか、工事の内容は建物の構造や火災被害の状況、およびご依頼主の意向によって大きく左右されます。

リフォームとリノベーションの違い

「リノベーション」というのは「リフォーム」と比べるとどちらかというと最近言われるようになった言葉という印象があります。実際、ハウスメーカーなどが「リノベーション」という言葉を使うようになったのは2000年代に入るころと言われていて、それ以前の住宅の改修は一般的に「リフォーム」と呼ばれていました。

リフォームとは

火災現場のリフォーム作業
火災現場のリフォーム作業

住宅のリフォームは一般的に古くなったり汚れてしまったりした建物を新築の状態に戻すこと。システムバスやトイレを新しいものに入れ替えたり、キッチンのシステムを更新したり、壁紙や床材を張り替えたりするような作業がリフォーム作業です。

賃貸のアパートやマンションで、これまで住んでいた人が退去し、新たな住人を迎えるために行う壁紙の張り替えや浴室の改修などもリフォーム。汚れて色褪せた外壁の塗装直しもリフォームといえます。

リノベーションとは

リノベーション済みのマンション
リノベーション済みのマンション

住宅のリノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行うことでその性能を新築の状態以上に価値を高めるために行う改修工事のことです。例えば住宅の間取りを変更したり、耐震性のある構造に変更したりするのはリノベーションにあたるといえます。

昭和に建てられた住宅を令和に建築された住宅であるかのようにデザイン性の高い住宅に更新する。仕切りの壁を取り除きアイランドキッチンを設けた広々としたリビングダイニングを造る。重たい屋根瓦から軽い素材のものに変更して耐震性を高める。窓枠をペアガラスに交換する。断熱性や気密性の高い住宅に変更する。これらの改修もリノベーションといえます。

reformとrenovationの違い

英語でのリフォーム(reform)は「組織などの改革、刷新、訂正、改心する」といった意味で使われていて、日本語で意味するような住宅の改修や改造はすべてリノベーション(renovation)といわれているようです。英語でリノベーションは大規模な建物においても使われていて、小規模な家の改修の場合は(home renovation)という使い方をするようです。

リフォームとリノベーションのメリットとデメリット

リフォームとリノベーションには、それぞれメリットとデメリットがあります。火災現場の片付けを行う場合、リフォームするのか?リノベーションしたほうがいいのか?メリットとデメリットを十分に理解しておく必要があります。

リフォームのメリットとデメリット

リフォームのメリット

リノベーションと比べると工事期間が短く費用も抑えられるという点です。火災現場のリフォームの場合、燃えてしまった壁や天井を剥がして、また新しい壁や天井を作ってクロスを貼り直すといったことがおもな作業となります。火災の規模が小さい場合や修繕箇所が少ない場合はリフォームで安価に済ませることが可能です。

リフォームのデメリット

室内の動線を変えたい、デザイン性の高い間取りに変更したい、耐震構造に変更したいという、大規模な改修には向いていません。火災の規模が大きかった場合には煙やススが室内のいたるところに付着していて簡単なリフォームでは対応できない場合もあります。そのようなケースでは費用は掛かってもリノベーションを選択したほうが今後の生活がより豊かなものとなるかもしれません。

リノベーションのメリットとデメリット

リノベーションのメリット

住宅の間取りや壁などの仕切りを一から見直して設計し、改修することができます。ですから家族構成の変化や暮らし方、現代的な生活様式の変化にあわせたデザインの見直し、さらには耐震、断熱効果を高めるといった機能の向上も可能です。リノベーション後、自身で住むか、賃貸にするか、売りに出すか、さまざまな選択肢から選べるのもメリットです。リノベーションを行うことで不動産の資産価値は高まるため、高値での取引も期待できます。

リノベーションのデメリット

工事の期間が長く、高額になりがちなことです。期間や費用面において負担が大きいため、今後の生活をどのように再建させるか?火災保険でどこまでカバーできるのか、しっかり見極めて検討する必要があります。

被災後の生活再建を踏まえて検討を

火災の被害に遭ってしまったことは不幸な出来事ですが、これからの住まいを改めて見直す機会を得たという前向きな気持ちでしっかり検討しましょう。被災された方の中には被災後に別の住まいを購入、引っ越しして、火災現場となった住まいをリノベーションして売却する方もいらっしゃいます。

当社アイコムは、火災現場のリフォーム、リノベーションにおいて経験豊富。参考事例を数多く蓄積していて、被災者様が一日も早く元通りの生活に戻るための適切なご提案を行っています。些細なことでもご相談を承っておりますので、どなたもお気軽にお問い合わせください。

火災現場のリフォーム・リノベーションは専門業者に

火災現場の室内

火災現場というのは火災の被害に遭った建物の構造、規模、建築方法、使用している建材、被災の規模によって状況は様々です。その火災現場をまた住めるようにするためにはその状況によって適切に対応する必要があります。特に近年の鉄筋コンクリート造の分譲マンションなどは建て替えという選択肢はないため、どのようにリフォーム、リノベーションを行うかは豊富な現場経験が必要です。

一般的な住宅が古くなったとか家族構成が変わったなどの理由でリフォームやリノベーションを行う場合は解体して作り直すというだけの単純なものですが火災現場の場合は大きく異なる点が2つあります。

ひとつは火災現場に残された廃棄物、火災ゴミの問題です。火災ゴミは罹災証明書を取得することで燃えた家財などは一般ごみとして処理することが出来ます。一般ごみとして処分するためには自治体の担当者に立ち会っていただき処分方法について確認するという事が必要になります。この手続きを怠ってリフォーム、リノベーションのために建物を解体して家財と一緒に処分しようとするとそれは一般ごみではなく産業廃棄物となってしまい処分費用も高額になってしまいます。

コンクリートの煤の除去作業
コンクリートの煤の除去作業

もうひとつは消臭の問題です。火災で発生した煙や煤による臭いは簡単に取り除くことは出来ません。鉄筋コンクリート造のマンションでは火災の被害が大きかった場合、構造体のコンクリートにも煤が焼き付いていたりします。このようなケースではコンクリートの焼き付いた煤をきれいに取り除かないといくら見た目上きれいにリフォームしたとしてもいつまでも火災の臭いが室内に残ってしまいます。

一般的なリフォーム業者、リノベーション業者では火災現場の消臭に関する知識も技術もないケースが多くあります。火災現場のリフォーム、リノベーションを依頼する場合は火災現場での作業実績が豊富な専門業者であることを確認し、契約することが大切です。

火災現場のリフォーム・リノベーションの流れ

火災現場のリフォーム、リノベーション作業は火災現場の状況によりますので一概には言えませんがアイコムの作業では大まかに以下のような流れとなります。

STEP
ご相談・お見積り

火災の被害に遭われてしまったら、まずは火災現場の経験が豊富な専門業者を探して相談しましょう。当社では実際に現場立ち会いのもと、リフォームにするか、大規模なリノベーションまでしたほうがよいのか、経験豊富なスタッフが調査。ご依頼主の意向を踏まえてお見積もりを作成します。

現場経験が豊富な業者のホームページの特徴

火災現場の作業経験が豊富な業者のホームページはイラストなどをあまり使わず、現場の写真を使って説明しています。火災現場の写真というのは素材サイトなどではほとんどないため、ホームページで現場の写真を使っているという事はそれだけ現場での経験が豊富であると判断できます。

STEP
罹災証明書をもとに現地で自治体担当者と廃棄物について打ち合わせ

火災で発生した火災ゴミは丁寧に分別して一般廃棄物として処理します。どの廃棄物をどのように仕分けるか自治体の担当者と打ち合わせて廃棄物の処理費用が安くなるようにします。

STEP
有害物質の分解

火災現場は様々なものが燃えたことによってダイオキシンなどの有害物質が発生していることがあります。火災の現場からこれら有害な物質が飛散しないように密閉した後、ダイオキシン分解装置を使ってダイオキシンの濃度を下げます。

STEP
火災ゴミの分別・搬出

火災現場に残された火災ゴミを適切に分別し搬出します。火災ゴミには煤が付着していて特有の臭いがあります。集合住宅では管理組合などと打ち合わせをして住民に迷惑が掛からないように搬出を行います。作業動線の養生も丁寧に行います。

STEP
室内の解体作業

燃えてしまった建材や内装材を解体し撤去します。どこまで解体するのかはその火災現場の状況によって異なりますが臭いの発生源となるようなものはすべて取り除きます。火災の被害の少ない部分は解体しないで煤の清掃などで対応します。解体作業で搬出される廃棄物は産業廃棄物となり適切に分別、処分を行っています。

STEP
煤・有害物質の除去・コーティング

天井や壁に付着している煤を除去します。火災の被害が大きく内装材の裏側のコンクリート構造にも煤が付着している場合はグラインダーで削り取ったり、特殊なコーティング剤で火災臭を封じ込めたりする作業を行います。この煤の除去作業を適切に行わないとリフォーム、リノベーション後も火災臭が残ってしまう原因となります。

リフォーム、リノベーション後の生活が快適になるかの分岐点

一般的なリフォーム業者、リノベーション業者では火災現場の臭いの除去のノウハウがありません。消臭剤などを使って一時的に臭いが無くなったように感じても臭いの原因となる煤が残っていれば時間とともに火災の臭いがまた発生します。火災現場の作業経験が豊富な業者に依頼しましょう。

STEP
有害物質の酸化分解作業

室内に残っているダイオキシンなどの有害物質を完全に分解し消臭します。ここまでの手順を丁寧に行うことで火災現場に残っていた特有の臭いを発生源から完全にシャットアウトすることが出来ます。作業後ダイオキシン濃度を測定し完全に安全な状態に回復したことを確認します。

STEP
リフォーム、リノベーション作業

室内が完全にもとの環境に戻ったことを確認したら内装の造作を行います。アイコムでは火災現場となってしまった住まいの原状回復をワンストップで対応しています。

火災現場の経験が無い業者に依頼するのは要注意です

インターネットで検索すると様々な施工業者が検索結果に表示されます。たくさんの写真を使って魅力的な作業事例を載せているウェブサイトもとても多いです。火災現場となった建物のリフォーム、リノベーションは臭いを完全に除去できるかどうかがとても大切です。依頼しようと考えている業者に完全消臭のノウハウがあるのか?火災現場の作業経験は豊富なのか確認する必要があります。

火災物件は改修以外、売却も視野に

株式会社アイコムが手がける火災現場の消臭、有害物質の除去については以上の内容となりますが、お客様のなかには、火災をきっかけに住み替えを考える方も多くおられますので、最後に当社の不動産買取事業についてご案内差し上げます。

当社は孤独死が社会問題化しはじめた2000年代から特殊清掃や完全消臭作業の第一線で活躍し、この業界を牽引してきた企業のひとつです。取引困難なワケアリ物件、自己物件の買収を10年以上行っており、火災による事故物件を含め、どんな不動産も歓迎しています。お取引の対象エリアは全国各地。

ご自分だけで悩まずに、まずはお気軽にご相談ください。もちろん、ご質問のみのご連絡もお待ちしております。お電話の他、公式サイトにある不動産売却のご相談フォーム、お問い合わせフォームをご利用いただければ24時間受付可能です。お問い合わせ事項を確認させていただいたのち、追ってこちらよりメールもしくはお電話にてご連絡を差し上げます。プライバシー情報については秘密厳守で手続きを進めさせていただきますので、ご安心くださいませ。

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アイコムの火災現場の片付けから消臭、現状回復作業は全国対応です

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