火災現場の片付け、完全復旧作業はその火災現場の状況、建物の構造、周辺の環境によって行う作業が大きく変わってきます。通常の不用品の片付けや特殊清掃のようにパック料金のようなものを提示することは大変難しいのが火災現場の片付け作業です。実際の現場を確認させていただいて作業料金を無料お見積りいたします。
火災現場の状況によって行う作業は大きく変わってきますがそれぞれの作業料金はこちらのページで紹介しています。作業内容についてもその目的と合わせて説明します。
火災現場の片付け作業開始前の準備
エアシャワー設置
火災現場は様々な素材から作られた建築材料、内装材、家具、家電製品などが燃えたことによって発生した煤(スス)で真っ黒になっています。単純に木材が燃えたときの煤であれば真っ黒になるだけで人体への影響はそれほど強くはありません。
しかしながら最近の住宅は様々な建材、化学物質を使った建築材料、ビニール系の部材、化学繊維、化学製品など様々な素材で構成されていてそれらが燃えることによって起こりうる化学反応は簡単には特定できません。ですから不用意に火災現場に立ち入ることは大変危険です。
ですから火災現場から出る際にはエアシャワーを通ります。エアシャワーを通過することにより火災現場で付着した有害物質を除去します。
エアシャワー設置 | 基本作業料金に含みます |
建物の密閉、飛散防止対策
火災現場の片付け作業を行うにあたり外部に煤や埃、有害物質を拡散させてしまうことは絶対に避けなくてはいけません。実際の片付け作業に入る前にダイオキシンなどの有害物質を分解する作業を行いますが、その作業を効果的にするためにも火災現場の建物を密閉状態にする必要があります。
また、戸建て住宅などで建物を解体する際にも煤や灰、燃えカスなどが飛散しないようにメッシュシートなどで外部と遮へいします。
建物の密閉・飛散防止 | 現場でお見積り |
有害物質の分解作業
ダイオキシンはものが燃えたときに発生しやすい有機塩素化合物で発がん性などのヒトに対しての悪影響があると言われています。このダイオキシンは一度できると分解されにくい物質で外部に飛散させてしまうと自然界に蓄積されて将来にわたって悪影響を与えてしまうことになってしまいます。
火災現場には大量のダイオキシンが発生しており安全に火災現場の片付け作業を行うためには現場のダイオキシン濃度を下げることが必要となります。ダイオキシン分解装置を使って酸化分解によりダイオキシンの濃度を下げる作業を行います。
ダイオキシン分解作業 | 50,000円/部屋~ |
廃棄物・残置物の分別・撤去
共用部分の養生
火災現場は消火作業のために床が濡れていることがほとんどです。廃棄物や残置物を搬出する際に作業スタッフのはいている靴で火災の被害に遭っていない部分を汚さないためにも養生作業を行います。特に集合住宅の場合には他の住民の方に迷惑が掛からないように動線も考慮して搬出経路を検討し養生作業を行います。
養生作業費 | 現地でお見積り |
分別・梱包・搬出
火災現場に燃え残ったものを分別し搬出、処分を行います。火災現場に残されたものは火災の規模、室内の状況によって様々です。完全に燃え尽きて灰や燃えカスばかりの状況もあれば比較的早く消火でき水浸しの家財が散乱している状況もあります。
状況によっては保険証書や権利書、預金通帳、現金、印鑑などの貴重品を捜索することが可能なケースもよくあります。廃棄するものも自治体の分別方法に従って分別し袋詰め等行っていきます。火災で発生したごみは通常の廃棄物として処分することはできません。
廃棄物の搬出は集合住宅の場合、階段などを使用しますが外壁も消失しているようなケースでは吊り下ろして搬出する場合もあります。火災現場の状況に合わせてより安全により効率よく作業を行いご依頼者様の負担も軽減できるように配慮しています。
灰や燃えカスの中には有害物質が含まれている可能性があるため環境を汚染しないように配慮した処分が必要となります。
分別・梱包・袋詰め作業 | 140,000円/5㎥ |
搬出・撤去・吊り下ろし | 現地でお見積り |
廃棄物処分 | 基本作業料金に含みます |
内装解体・建物解体
内装・内装材解体作業
システムキッチン、ユニットバス、クローゼット、押し入れなど建物に付属した構造物で焼け焦げて使えないものはすべて解体します。内装材も焼け焦げてしまっている部分はすべて解体します。焼け残って焦げている部分は異臭の発生源となりますので完全に撤去します。柱や梁、コンクリートがむき出しの状態まで解体するケースもあります。
内装・内装材解体作業 | 35,000円/人 |
建物解体作業
戸建ての住宅の場合、全焼の被害に遭ってしまったような火災の場合は建物は解体するケースがほとんどです。更地にするまでの作業を行います。
建物解体作業 | 現地でお見積り |
有害物質の除去・コーティング
有害物質の除去作業
分譲マンションなどの鉄筋コンクリート構造の建物の場合、火災の被害が大きくても建物を建て替えるわけにはいきません。そのようなケースでは内装材を全部取り除くとコンクリートに煤が焼き付いていることがわかります。この焼け焦げた煤を取り除かないと完全な復旧はできません。
グラインダーなどを使ってコンクリートを削ってキレイにしていきます。大変手間がかかる作業ですが安全で確実に有害物質の元を取り除くことが可能です。
有害物質の除去作業 | 9,200円/㎡ |
特殊コーティング作業
煤の臭いを消臭するための薬剤を配合した塗料でコーティング作業を行います。グラインダーで削り取るよりも短期間での作業が可能です。費用面でも抑えることが出来るので軽微な焼け焦げの部分についてはこのコーティング剤で施工します。
特殊コーティング作業 | 6,500円/㎡ |
有害物質分解・消臭作業
有害物質の分解を促す薬剤を散布し有害物質分解装置を設置してダイオキシンなどの有害物質を酸化分解します。
有害物質分解・消臭作業 | 現地でお見積り |
リフォーム・整地作業
リフォーム作業
火災現場に残された残置物や廃棄物を搬出し、室内の煤の除去作業を終えて有害物質も分解し消臭作業も完了した後はリフォームによりまた日常生活に戻れるようにします。火災の被害に遭われた後、様々な片付け作業を終えてリフォームも完了するまでには相応の時間がかかります。その間に住まいを移られる方もいます。そのような場合は火災現場となった住宅はアイコムで買取りリフォーム後に不動産物件として販売するケースもあります。いずれにしても火災現場となった住宅を完全に原状回復します。
リフォーム作業 | 別途お見積り |
住宅解体後の整地作業
戸建て住宅の場合火災の被害状況によっては完全に解体してしまうケースもあります。そのような場合は住宅を再建築、または被害に遭われた方が別の住まいに移られたような場合には更地にして売却するという事もあります。
整地作業 | 解体作業費に含む |
火災現場の片付けをワンストップ対応
火災現場の片付け作業はその現場の状況によって異なります。ですから特殊清掃作業や遺品整理作業のようにパック料金や間取りに応じた料金設定などは難しいのが実情です。全国各地の火災現場で作業を行っているアイコムのスタッフが現場を訪れてご依頼者様のご要望をしっかり伺いながら最適な方法をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。