「ブレーカーが頻繁に落ちる」「コンセント周りから焦げたようなにおいがする」という異変は日常の中で起こりやすい一方、火事につながるのか判断できず不安を抱えたまま過ごしている方もいるでしょう。ブレーカーが落ちる原因によっては、住宅火災の危険が潜んでいる場合もあります。
当記事では、ブレーカーと火事の関係性、ブレーカーが落ちる原因にもなる電気火災の主な要因と対策、自宅でできる漏電の確認方法を解説します。電気トラブルに関する正しい知識を身につけ、火災リスクを減らしましょう。
1. ブレーカーが火事を引き起こす可能性はある?
ブレーカーは本来、電気事故や火災を防ぐための安全装置ですが、使い方や周辺環境によっては火事につながるケースもあります。「ブレーカーが落ちた=危険」とは限らないものの、原因によっては見過ごせないリスクが潜んでいることもあります。まずは、ブレーカーと火災の関係について説明します。
1-1. ブレーカーの種類と役割
家庭の電気を安全に使うため、分電盤には役割の異なる複数のブレーカーが設けられています。主なブレーカーは次の3種類です。
- アンペアブレーカー
契約しているアンペア数を超えて電気を使用した際に作動し、家全体の電気を遮断します。電気の使い過ぎを防ぐ役割があり、このブレーカーが落ちるとすべての部屋が停電します。住宅によってはスマートメーターがこの役割を担う場合もあります。 - 漏電ブレーカー
配線や機器から電気が漏れたことを検知すると作動します。漏電を放置すると感電や火災につながる恐れがあるため、異常時に電気を止めて危険を防ぎます。 - 安全ブレーカー
部屋や回路ごとに設置され、過電流やショートが起きた回路だけを遮断します。影響範囲を限定し、被害の拡大を防ぐ役割があります。
※呼び方や構成は地域や電力会社によって異なる場合があります。
1-2. ブレーカーが火災につながるケース
ブレーカーが関係する火災は、機器そのものが原因というより、周辺環境や配線状態に問題がある場合に起こります。分電盤内のブレーカーから出火した事例も存在しますが、その多くは本体の故障ではなく、接続ネジの緩みや絶縁不良、施工不良、端子部の経年劣化などが重なって発熱し、発火に至ったケースです。
また、漏電やショートが原因でブレーカーが落ちたにもかかわらず、そのまま使用を続けると通電火災につながる危険性が高まります。焦げたにおいがする、ブレーカーが頻繁に落ちるといった異変を感じた場合は、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。
2. ブレーカーが落ちる原因にもなる電気火災の要因と対策
電気火災は、ブレーカー周辺だけでなく住宅内のさまざまな場所で発生する恐れがあります。漏電や電気配線の劣化などが起きると、火災を防ぐためにブレーカーが作動することがありますが、原因を放置すると再び危険が生じます。ここでは、ブレーカーが落ちるきっかけにもなる電気火災の主な要因と、その対策について解説します。
2-1. 漏電(漏洩電流)
漏電は、配線や電気コードの絶縁不良、劣化、水分の付着などによって、本来の回路から電気が漏れ出すことで発生します。一般的な木造住宅では、漏れた電流がラス網などの金属部分を発熱させ、接している木材が発火する「漏電火災」に至ることがあります。壁の内部など目に見えない場所で起こりやすく、特に湿度が高い梅雨時は発生リスクが高まります。
対策としては、漏電遮断器を設置し、異常時に自動で電気を遮断できる環境を整えることが基本です。併せて、アース線を正しく接続する、水回りで防水仕様の機器やコンセントを使用する、湿気やホコリが溜まらないよう定期的に清掃・換気を行うことも重要です。
2-2. トラッキング現象
トラッキング現象は、コンセントと電源プラグの周辺環境が引き金となって起こる電気火災です。電源プラグを長時間差し込んだままにしていると、差し刃の周囲や隙間にホコリが溜まり、そこに湿気が加わることで電気の通り道ができます。その結果、微小な放電が繰り返され、発熱や発火に至るのがトラッキング現象です。特に、プラグが奥まで差し込まれていない状態や、家具の裏など掃除しにくい場所では発生しやすく、留守中や就寝中に起きると被害が拡大する恐れがあります。
トラッキング現象の防止には、使用していない電気機器のプラグをこまめに抜く、コンセントやプラグ周辺を定期的に清掃してホコリを溜めないようにすることが基本です。また、電気コードを踏みつけたり無理に固定したりしないことや、トラッキング対策仕様のコンセントを使用することも火災リスクの低減につながります。
2-3. 配線の劣化・老朽化
配線器具の劣化・老朽化は、気付きにくいまま進行し、火災につながる恐れがあります。長期間使用された配線器具では、接触不良や絶縁不良が起こりやすく、電気が流れにくくなることで発熱し、最悪の場合は発火に至ります。また、電気コードを家具の下敷きにする、束ねたまま使用する、折れ曲がった状態で使い続けると、被覆の損傷や短絡(ショート)、半断線による異常発熱を招きます。
こうしたリスクを防ぎたい場合は、配線器具の耐用年数が約10年とされていることを踏まえ、長年使用している場合は専門業者に点検を依頼することが重要です。被覆が剥がれた電源コードは使用を中止し、コンセントやプラグから焦げ臭いにおいがする場合も早めに点検を受けましょう。
2-4. 過電流
過電流は、配線や機器に想定以上の電気が流れることで発生し、火災の原因となる代表的な要因です。過電流には、配線同士が直接触れて大きな電流が流れる短絡(ショート)と、電気製品を使い過ぎて許容量を超える過負荷の2つがあります。短絡が起きると瞬間的に大電流が流れ、過負荷では電線に継続的な負担がかかり発熱します。電線には流せる電流の上限があり、それを超える状態が続くと、煙や発火につながる恐れがあります。
こうした事故を防ぐには、コンセントや電源タップの定格容量を守ることが必須です。一般的な家庭用コンセントは15A・1,500Wが目安のため、たこ足配線で高出力の家電を同時に使うことは避けましょう。必要に応じて使用回路を分ける方法もあります。
3. 漏電しているかブレーカーで確認する方法
自宅で漏電の可能性を確認する際は、分電盤にあるブレーカーを使って簡易的にチェックできます。あくまで目安となる方法ですが、異常に気付くきっかけとして有効です。手順は次の通りです。
| 1 | 分電盤内の安全ブレーカーをすべてOFFにし、併せて漏電ブレーカーもOFFにします。 |
|---|---|
| 2 | 漏電ブレーカーをONにした後、安全ブレーカーを1つずつONにします。 |
| 3 | 安全ブレーカーをONにした際に漏電ブレーカーが落ちた場合、その回路で漏電が起きている可能性があります。該当する安全ブレーカーはOFFのままにしましょう。 |
この方法で漏電箇所の目安は確認できますが、正確な原因特定にはテスターによる測定や電気工事士の調査が必要です。不安を感じた場合は、無理に自己判断せず専門業者へ依頼することをおすすめします。
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ブレーカーは本来、電気火災を防ぐための安全装置ですが、漏電や配線の劣化、過電流などの異常が起きている場合は、そのサインとして作動することがあります。特に、焦げたにおいがする、頻繁にブレーカーが落ちるといった異変は、火災につながるリスクがあります。簡易的な確認は自宅でも行えますが、根本的な原因の特定や対処には専門業者への依頼が必要です。
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