火事見舞いは種類に応じて金額が変わる?相場・マナー・注意点を解説

火事見舞いとは、自宅が火事の被害にあった方に対して渡す御見舞金のことです。被害の度合によっていくつか種類があり、相場価格は渡す相手との関係によっても変わります。そのため、相手へ配慮した基本的なマナーを守るためにも、火事見舞いを渡すときは御見舞金の種類や相場価格を把握する必要があります。

当記事では、火事見舞いの種類・相場、封筒の書き方や御見舞金を渡すタイミングなどを解説します。火事見舞いの基本的なマナーを知ってお見舞いの気持ちを伝えたい場合は、ぜひご一読ください。

 

1.火事見舞いとは?種類ごとの相場を解説

火事見舞いとは、自宅が火事の被害にあった方へ渡す御見舞金のことです。主に「火災御見舞い」「類焼御見舞い」「近火(きんか)御見舞い」の3種類があり、火元や被害の度合いによって使い分けが必要です。

全体の相場価格は約5千円~2万円で、種類や贈る相手との関係によって変化します。死や苦しみを連想させることから、4と9のつく金額を包むことはマナー違反となるため注意しましょう。

ここでは、種類ごとの特徴や細かい価格の相場など、詳しい内容を解説します。

 

1-1.火災御見舞い・類焼御見舞い

火災御見舞いとは、火元となったお宅に対して行う御見舞いです。一方、類焼御見舞いとは、火元は別にあり巻き込まれる形で火事になってしまったお宅に対して行う御見舞いです。

【火災御見舞い・類焼御見舞いの違い】

火災御見舞い 類焼御見舞い
火元 自宅(or不明)別の家
火災による直接的な被害 有り有り

2つの違いは、火元が自分の家であるか否かという点です。火災御見舞いという大きなカテゴリーの中に類焼御見舞いがあると考えましょう。別の家が火元であったと確証がある場合には類焼御見舞いとできますが、状況が詳しく分からない場合には火災御見舞いとするのが無難です。

以下は、火災御見舞いと類焼御見舞いの相場を相手との関係別にまとめたものです。

【火災御見舞い・類焼御見舞いの相場】

相場
両親へ贈る場合
  • 20代:約1万円~2万円
  • 30代:約2万円~3万円
  • 40代以上:約3万円~5万円
友人や知人に贈る場合
  • 20代:約3千円~5千円
  • 30代:約5千円~1万円
  • 40代以上:約1万円~2万円
職場の人に贈る場合
  • 20代:約3千円~5千円
  • 30代:約5千円~1万円
  • 40代以上:約5千円~1万円

※相場は年齢・贈る相手との関係性によって異なります。あくまで参考にご覧ください

類焼御見舞いは火災御見舞いの一種であるため、相場は火災御見舞いと同額です。自身の年齢や相手との関係性に応じて適切な金額を包みましょう。

 

1-2.近火御見舞い

近火御見舞いとは、近隣で火事が起こったものの自宅の延焼は免れたケースに贈る御見舞金です。煙による被害や、火災による慌ただしさなどの間接的な被害や心労を労うことを目的とします。

火災御見舞いや類焼御見舞いとの違いは、自宅が焼ける実害があったか否かという点です。

【近火御見舞い】

火元 別の家
火災による直接的な被害 無し
火災による間接的な被害 有り

近火御見舞いで包む金額の相場は、約3千円~5千円です。火事や類焼に比べて実害が小さいため、たくさんのお金を包まなくても問題ありません。また、自身の年齢や贈る相手との関係性によって金額を変化させる必要もないでしょう。

 

2.火事見舞いを渡す前に知っておきたいマナー

火事の被害を受けた人は、動揺していたり不安を感じていたりしている場合があるため、火事見舞いを渡す際は相手へ配慮した基本的なマナーを押さえる必要があります。また、現金よりも生活用品のほうが助かる場合もあるため、シチュエーションに応じた対応を心がけましょう。

ここでは、火事見舞いを渡す際に知っておきたい基本のマナーを3つ紹介します。

 

2-1.火事見舞いで喜ばれる品物

御見舞金を直接渡す際は、菓子折りなども一緒に持っていくのがマナーとされています。贈り物をメインとして現金は添える程度、という主張しすぎないスタイルのほうがスマートでしょう。品物を贈る場合は、「火災の被害に遭われた方が必要とするもの」が原則となるため、飲食物や生活用品を選ぶのがおすすめです。

【火事見舞いで喜ばれる品物の例】

  • 洗濯用洗剤、柔軟剤
  • 日用品(タオル、寝具、衣類、ベビー用品)
  • 缶詰や乾麺など日持ちする食品、栄養補助食品
  • 季節に応じたもの(夏場:ゼリー飲料、ジュース 冬場:防寒用品、毛布)

火を消すという意味を込めてミネラルウォーターやお酒といった水ものを贈るという風習もありますが、近年ではあまり重要視されていません。贈る相手との関係性にもよりますが、必要なものを聞いて買っていくのもおすすめです。

 

2-2.火事見舞いを渡す時期

渡す時期に明確な決まりこそないものの、3日以内に渡すのがマナーとされています。しかし、自宅に実害が及んでいる場合には、早すぎる対応はかえって迷惑になる場合もあります。火事直後は心身ともにショックが大きく、片付けや諸手続きに追われていることも考えられます。火事後すぐやその日のうちに押しかけるのではなく、翌日以降の少し落ち着いたタイミングを見計らって渡しましょう。

 

2-3.封筒の書き方

火事見舞いとして現金を渡す際には、封筒の選び方や書き方などにも注意を払いましょう。

封筒の書き方
封筒の種類・色

白封筒

  • 赤色は火事を連想させるためNG
  • 茶封筒は書類の郵送などに使う封筒のため不向き
表書き

上部:お見舞の名目を記載(火災御見舞・類焼御見舞・近火御見舞など)

下部:自分の氏名(お見舞名目よりも小さな字で書く)

裏書き 封筒の中心よりもやや左から、住所・名前・金額の順に記載
(中袋がない場合のみ記載)
中袋表面 何も書かない
中袋裏側

封筒の中心よりもやや左から、住所・名前・金額の順に記載

【金額の書き方】
包んだ金額を「金○○円」と漢数字で記載する
1・・・壱、2・・・弐、3・・・参、5・・・伍、10・・・拾、千・・・阡、万・・・萬
例)金参阡円、金壱萬円

水引 不要
祝いの意味を持つ水引は、お見舞いに適さない
のし 不要
伸ばすという意味をもつのしは、お見舞いに適さない

封筒に文字を書く際は、普通の墨や筆ペンを使いましょう。祝い事でない以上、「薄墨を使ったほうがよいのでは」という意見もありますが、一般的に薄墨は突然の不幸(香典)の際に使います。火事による被害に対する御見舞金の封筒では、薄墨にする必要はありません。

 

3.火事見舞いのお金を包むときのポイント

火事見舞いのお金を包む際には、以下の3つのポイントを押さえることを意識しましょう。

  • 自身で無理なく捻出できる金額を包む
    無理にまとまった金額を包んだことで、自身の生活が困窮してしまっては、お見舞いをもらった側が罪悪感を覚えてしまいます。負担になりすぎない金額を包むようにしてください。
  • 包んだ金額を知り合いに尋ねる
    同じ相手に御見舞金を渡す共通の知り合いがいる場合には、包んだ御見舞金額を聞いて調整するとよいでしょう。
  • 新札は避ける
    中に入れる現金は、明確な決まりはないものの、一般的には新札は避けたほうがよいとされています。新札には、前もって準備をした・おめでたい事というニュアンスが含まれるためです。折れ目はついているものの、シミや破れなどのない比較的綺麗なお札を選ぶようにしてください。

深く気にする人は少ないものの、お札の入れる向きにも配慮できるとさらによいでしょう。お札の肖像画がある面を上にして揃えるのが一般的です。

 

4.火事見舞いのお返しについて

火事見舞いのお返しは、基本的に必要ありません。頂いた金額の半額程度のお返しをする習慣があるのは、出産祝いや結婚祝いといったご祝儀関係のみです。御見舞金については、お礼返しの必要はないという認識が一般的です。

過剰なお礼は「見舞いは不要だった」と捉えられることもあり、かえって失礼になってしまいます。労わりの気持ちはありがたく頂戴し、自宅の復旧などに役立てましょう。お礼の気持ちを伝えたい場合には、事が落ち着いたタイミングで御礼状を送ります。手紙を送る暇がない時には、電話やメールなどでもよいので一言感謝を伝えると好印象です。

 

まとめ

火事見舞いは、自宅などが火事の被害にあった方に渡すお見舞金のことで、一般的な相場価格は約5千円~2万円です。相場は種類や渡す相手との関係によって変化するため、自身の年齢や相手との関係性に応じて適切な金額を包みましょう。

火事見舞いを渡す時期に明確な決まりはないものの、3日以内に渡すのがマナーとされています。お金を封筒に入れて直接渡すときは、菓子折りなども一緒に持っていくことをおすすめします。タオルや寝具などの役立つ日用品、季節に応じた品物も喜ばれやすいでしょう。

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