火災後に発生する「火災ゴミ」は、焼けた家具や建材、電化製品などが混在する特殊な廃棄物です。外見からは可燃・不燃の区別が難しく、灰や煤の中にはアスベストや重金属といった有害物質が含まれる場合もあります。そのため、通常の家庭ごみと同じ方法では処分できず、自治体や専門業者による適切な対応が必要です。
火災直後は廃棄物の量も多く、自力での搬出には危険が伴います。誤った処理は環境汚染や法令違反につながる恐れがあるため、行政機関への相談を早めに行いましょう。
当記事では、火災ゴミの処分方法について詳しく解説します。火災ゴミの分類・処分方法・費用相場を正しく理解し、安全に復旧を進めましょう。
1. 火災ゴミとは?
火災ゴミとは、火事によって焼けた建物や家財、設備などから発生する廃棄物の総称です。焼失した木材や家具、家電、衣類などが混在し、見た目では分類が難しい点が特徴です。燃え殻や炭化した建材のほか、水濡れや煙によって汚損した布製品・電化製品も火災ゴミに含まれます。
火災現場では、灰や煤に有害物質(アスベスト・重金属など)が含まれている可能性があり、通常の家庭ゴミと同じ方法では処分できません。また、火災直後の廃棄物は量が多く重いので、自力で運び出すのは現実的ではありません。
誤った方法で処分すると、法令違反や環境汚染につながる恐れがあるため、火災ゴミが発生した場合は行政や専門業者へ早めに相談しましょう。
2. 火災ゴミの分類は一般廃棄物?産業廃棄物?
火災によって発生するゴミは、「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分けて処理されます。しかし、どちらに分類されるかは自治体や現場の状況によって異なるため、自己判断で処理を進めるのは避けましょう。
ここでは、それぞれの分類の例について解説します。
2-1. 一般廃棄物
一般廃棄物とは、家庭や日常生活から発生する廃棄物のことを指します。火災後に出る焼けた家具・家電・衣類・紙くず・陶器類などは、個人住宅の火災であれば一般廃棄物として扱われます。建物の構造物を伴わない小規模な火災や、ぼや火災のように家財道具が主に燃えたケースがこれに該当します。
自治体によっては、火災ゴミを「罹災ゴミ」として特別に受け入れる制度を設けている場合もあります。その際は、罹災証明書や受付番号の提示が必要になるのできちんと確認しましょう。
一般廃棄物の処理は自治体が主導するため、処理する際は許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に依頼するのが原則です。ただし、自己搬入を受け付ける自治体もあるため、事前確認が大切です。
2-2. 産業廃棄物
産業廃棄物とは、事業活動に伴って発生する廃棄物のことです。火災後に建物を解体した際に出る廃材・コンクリート片・金属くず・石膏ボードなどは、たとえ個人住宅であっても解体工事を伴う場合は産業廃棄物に分類されます。こうした廃棄物は、解体工事業者の活動によって発生するためです。
また、工場・店舗・オフィスなどの火災で発生したゴミは、原則としてすべて産業廃棄物扱いになります。産業廃棄物の処理では、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の作成・保存が法律で定められており、無許可業者への委託は違法です。火災後の解体や撤去を行う際は、必ず許可番号を確認し、信頼できる業者に依頼しましょう。
3. 火災ゴミの捨て方
火災で発生したゴミは、通常の家庭ゴミとは異なる扱いが必要です。主な処分方法は「自治体への持ち込み」と「専門業者への依頼」の2通りで、火災の規模や内容によって適した方法が変わります。
処理方法を誤ると不法投棄となる恐れがあるため、必ず事前に自治体や専門業者へ確認し、正しい手順で進めましょう。
3-1. 自治体への持ち込み
火災ゴミのうち、家具や家電、布団、紙くずなどの一般廃棄物は、多くの自治体の清掃センターへの持ち込みが可能です。まずは自治体の清掃課や環境センターに連絡し、持ち込みの可否や受付条件を確認しましょう。自治体によっては、火災による被害を証明する「罹災証明書」の提出が求められることもあります。証明書は市区町村役場や消防署で発行され、提出により処理費用が減免される場合もあります。
ただし、解体を伴う火災ゴミや、事業系の廃棄物は自治体で処理できないため、産業廃棄物処理業者への依頼が必要です。自治体によって対応は異なるので、事前確認を徹底し、指示に従って安全に処分を進めましょう。
3-2. 専門業者への依頼
火災後の廃棄物が大量にあったり、建物の解体を伴ったりする場合は、産業廃棄物処理の許可を持つ専門業者に依頼する必要があります。専門業者は、現地調査を行い、分別から運搬・処理までを一貫して対応します。
業者を選ぶ際は、自治体の許可業者名簿や「産廃情報ネット」で許可番号や取扱品目を確認し、無許可業者は避けましょう。信頼できる専門業者に依頼することで、法令遵守・安全性・環境配慮のすべてを満たした適正な処理が可能です。
4. 火災ゴミの処分は自力NG?
火災後に残ったゴミを自力で片付けると費用を抑えられるように思えますが、実際には健康被害や二次汚染のリスクが非常に高い行為です。
火災現場には、煤(すす)や焼け焦げた建材に付着した有害物質が多く含まれています。有害成分は軽く舞い上がりやすいので、素手で触れたり、掃除機で吸い取ったりすると再び拡散してしまい、呼吸器疾患やアレルギー症状を引き起こす恐れがあります。特に築年数の古い建物では、アスベストを含む建材が使用されていることもあり、素人判断での処分は危険です。
また、火災で損傷した建物は構造的に不安定なため、瓦礫の搬出中に崩落やケガのリスクも伴います。火災ゴミの処分は、専門の知識と設備を持つ業者に依頼し、環境と健康の両面で安全な方法を選びましょう。
5. 火災ゴミの処分費用
火災ゴミの処分費用は、廃棄物の量や建物の規模、依頼する業者によって大きく変動します。小規模な部分焼失であれば10万~30万円前後で済むケースもありますが、全焼や半焼の場合は処理量が膨大となり、100万円を超えることも少なくありません。
火事にあった建物を解体する場合、通常の解体よりも費用が高くなる傾向があります。一般的な木造住宅の解体は1坪あたり3~4万円程度ですが、火災被害を受けた場合は1坪あたり6~8万円程度に上がり、30坪の家で200万円を超えることもあります。これは焼損建材の再利用ができず、すべて廃棄物として扱われるためです。
費用の負担が大きい場合は、自治体の補助制度を活用しましょう。
6. 火災ゴミ処分の業者を選ぶポイント
火災ゴミの処分を安心して任せるためには、「見積もりの明確さ」「費用の妥当性」「法的な許可の有無」の3点を必ず確認することが大切です。
見積書では「処分内容」「費用の内訳」「廃棄物の種類」が詳細に記載されているかを確認しましょう。同時に、必ず2~3社以上から相見積もりを取り、費用とサービス内容の両面で比較検討することも大切です。不明点を確認するときに、説明が丁寧で対応が誠実かどうかもチェックしておくと、後のトラブルを防ぎやすくなります。また、廃棄物処理業の許可を持っているかも必ず確認しましょう。
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火災ゴミの処分は、一般廃棄物・産業廃棄物のどちらに該当するかによって対応が異なります。解体工事を伴う場合は産業廃棄物扱いとなることが多く、自治体の許可を受けた業者への依頼が不可欠です。健康被害や崩落事故のリスクを防ぐためにも、信頼できる専門業者に処理をお願いしましょう。
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